始まりエッセイ

子供の頃のこと

まだ小さな子供の頃から母に買ってもらった童謡のレコードをかけてよく聴いていました。  
遊びながら、勉強をしながら、車の中でも、いつも歌を歌っていました。
物語や小説を読むのも好きで、詩や文章を書くもの大好きでした。
 
そして中学生の時、いつか自分の詩に曲をつけて歌うと決めました。

そのすぐ後のことです。テスト98点、授業態度まじめ、それなのに音楽の通知表が3でした。
理由を音楽の先生は「歌がちょっと…ね。」と言ったんです。

大好きな歌、だけど私は下手なんだ。それ以来、私は人前で歌うのが怖くなりました。
それでも夢を諦めきれず歌いはじめ、今があります。

経験したから、伝えられる。だから、あの時、傷ついて良かった。

「何を言われてもなりたいものになろう」「自分の思いが一番、強いんだよ」  

好き!やってみたい! → やってみる → 続ける

それが大事。特に、子供たちにこの経験を語りたいです。

歌作りの始まり

詩を書いて歌えればいいと思っていました。
自分に歌が作れるとは全く思っていなかったんです。
10代のあるとき、敦子さんと言う年上のステキな女性に会いました。
「歌?!作れるよ。簡単よ。」 その一言に、「できるかも!」
すぐに信じてしまう私はやってみたんです。
やってみたら、できた。そんな、とってもあっさりとした、歌作りの始まり。

私もこんな風に、さらっと誰かの為になることを言える
かっこいい大人になりたいと思っています。

バンドから、シンガーソングライターへ

最初はバンドでボーカルをしていました。
年上ばかりのバンドだったのもあり、卒業や思いの違いなどで
私はいつもメンバーを探していました。

それでも絶対諦めない私に、同級生の男の子が言った言葉
「染矢は雑草女だ、踏まれても踏まれても枯れない」
それはきっと今も変わらないんだろうと思います。

大分 → 山口 → 福岡にやってきても、やっぱりメンバー探しの日々です。
楽器店に張り紙をして、やっと組んだバンド、最初のライブが決まった直後
ギターの人から電話がかかりました。
「ごめん、ライブの日、エアロスミスのコンサート観に行くんだった。ライブ出られない~」

歌いたくて仕方なかったことと、ライブをキャンセルしたくなかったこと。

一ヶ月後のライブに向けて、キーボードを買って猛練習して、ステージに立ちました。
無謀で、演奏も歌もガタガタで、身体もブルブルで…
キレイな花ではなかったけど、枯れなかった雑草。

大切なシンガーソングライターとしての始まりのエピソードです。